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自力脱出マニュアル

  • 高速道路のトンネルで地震にあったら

    ○ラジオをつけて災害時用の緊急放送を聞き、安全な方向に避難
    ○火災が発生しなかったら地上よりトンネル内の避難路の方が安全な場合もある

    地震を察知したらゆっくり減速し、右側車線を空けるようにして左へ車を寄せ停車する。
    車を止めたらエンジンを切ってカーラジオをつける。
    トンネル内では災害時用の緊急放送が流されるので地震情報や交通情報をよく聞き、安全な方向へ避難する。
    車を離れる場合はエンジンキーをつけたままにして非常口から脱出する。
    非常出口は400mおきに設置されている。
    ただし、火災発生がない場合は地上よりもむしろトンネル内の避難路の方が安全な場合もあるので、慌てて地上に飛び出さず、周囲の状況をみて行動する。

  • 高速道路で地震にあったら

    ○慌てずゆっくり減速し、道路の左側に止めてエンジンを切る
    ○緊急の場合は車を放置し、エンジンキーをつけたまま近くのランプ・非常口から脱出

    地震が発生した瞬間はタイヤがパンクしたような感じになる。
    車が左右に揺れ、ハンドルが取られる状態になったらかなりの注意が必要だ。
    まず、慌てずにゆっくり減速して、出来るだけ右側車線を空け、左側に寄せて止めエンジンを切る。
    停車後はカーラジオを付けて地震情報や交通情報を聞く。
    地震警戒宣言が発令されると、高速道路は時速40km、首都高速は時速20kmに制限され、揺れが始まった瞬間から直ちに一般車の通行は禁止される。
    高速道路上で火災などが発生して緊急に避難する必要があるときは停車した位置にそのまま車を放置して最寄りのランプ・非常口から脱出する。
    この際、ドアはロックしないでエンジンキーはそのまま付けっぱなしにしておく。
    車を移動させる事態が必ず生じるからだ。

  • 首都高速(都市高速)道路で地震にあったら

    ○まず車から脱出!
    ○倒壊しそうな古い道路をさける

    高架式の多い都市高速は支柱の強度が安全性のバロメーターだ。
    が、古い道路が建設された頃は地盤の液状化現象は問題視されていなかった。
    このため湾岸地帯の道路はかなりの確率で倒壊するだろう。
    ラッシュアワー時に横倒しになった高速道路から落下していく車から脱出する方法はない。
    車が落ちた時点で生きていたらまず車から離れる。
    道路が崩れた方向と反対方向に逃げる。
    でないと連続して落下する後続車にぶつかる危険性がある。
    倒壊しなくても車から離れ、非常出口・階段に逃れること。
    火災が起きなければ慌てずに行動を。

  • 学校で地震にあったら

    ○こわいのは火災。まず火を消す
    ○揺れが静まったら先生の指示に従い落ち着いて校庭に避難

    災害時、避難所にあてられている場所はほとんどが学校の体育館である。
    と言うことは学校の建物はそれだけ丈夫に出来ていると言うことである。
    各教室ごとに区切られた柱の多い構造等がその理由だ。
    そのため落ち着いて行動すれば被害は最小限に食い止められる。
    怖いのは火災なので、火を使っている所ではまず火を消す。
    そしてあらかじめ用意してある防災頭巾などで頭を保護し、机やテーブルの下に潜り込む。
    本棚などの倒壊物に注意する。
    揺れが静まったら先生の指示に従って冷静に避難する。
    指示を無視して階段などに殺到したらパニックになる。
    一人の転倒で将棋倒しにもなりかねない。
    避難場所は校庭の中央付近。
    窓ガラスなどの落下物に注意する。

  • デパートで地震にあったら

    ○両側に何もない通路の、太い柱の近くに
    ○一階の売り場にいても慌てて屋外に出ない

    デパートの建物そのものは壊れない構造になっているので落ち着いて行動する。
    身を隠す場所は太い柱の近くが良い。
    ただし、ガラスを使ったディスプレイのそばは危険なので避ける。
    一階の売り場にいても慌てて外に飛び出さない。
    建物の中の方がむしろ安全である。
    ただし、シャンデリアや照明器具等の落下物には注意を払う。
    揺れが静まったら館内放送や係員の指示に従って速やかに避難する。
    決してエレベーターは使わないこと。
    パニックにならないよう冷静に行動することが大切だ。

  • 超高層ビルで地震にあったら

    ○館内の放送に気を配り、係員の指示に従って行動
    ○全員で手分けして速やかに使用中の火気設備、器具の火、元栓を閉める事

    超高層ビルは耐震防災設計で建造されているので、 倒壊や火災の心配はほとんどない。
    ただ、天井や壁の装飾物や置き物などが落下してくる 恐れがあるのでテーブル、机の下などに身を伏せる。
    窓ガラスの構造は、地震の揺れをガラスの周囲にある空間が吸収し、 割れないようになっているが、万が一を考えて窓際には近付かないようにする。
    例え、大きな揺れがきても、落ち着きを失わないで、館内の放送や係員の指示に従い、 速やかに行動する事だ。
    避難する時は絶対にエレベーターを使用しない。
    職場であれば、各部署の責任者は素早い指示で従業員の防災意識を呼び起こすべきだ。
    従業員は全員で手分けして速やかに使用中の火気設備、器具の火、元栓を閉める。
    ロッカーなどは転倒防止のために背を連結させ、窓ガラスの付近には絶対に置かない、 などの日頃の配慮が必要だ。

  • 居酒屋などの雑居ビルで地震にあったら

    ○従業員をあてにするな 酔っている人の集合場所、パニックは必然 頼むは自分一人と覚悟を
    ○まず脱出路を確保する為扉を開ける事 焦って飛び出さず、混乱が静まるのを見計らって落ち着いて脱出

    客の場合と従業員の場合の対応が違うのは当然。
    客の場合は大体が酔っているから理性を失っている。
    それだけに人数の割にパニックが発生しやすい。
    従業員も同様だ。
    震災に対する訓練など受けていないかも知れない。
    客と一緒に大騒ぎするのが関の山。あてにはできない。
    頼むは自分一人…その典型がこのケースだ。
    地震が来たら従業員はまず火を消す事。
    そして唯一の脱出路である出入口の扉を開く。
    でなければ窓から飛び降りるか窓がなければ扉を壊すか、 閉じ込められるしかなくなる。
    おつまみなどの皿が割れ、散乱する中を逃げるわけだから 転倒してケガをしないように心掛けるべきだ。
    非常口や非常階段の位置を確かめて 店に来ている人はいないだろう。
    そこで唯一知っている脱出路である階段に殺到する事になる。
    火事が起きる可能性も大きい。
    多少火傷してもパニックに巻き込まれて 階段で突き落とされて死ぬよりはいい、と覚悟を決め、
    落ち着いて低い姿勢で壁際に沿って脱出する事だ。

  • オフィスビルで地震にあったら

    ○慌てて飛び出さずに机の下などに潜り込み、揺れが静まるのを待つ
    ○外へ飛び出したら落下物に気をつける ガラス張りのビルはガラスの破片が落ちてくるので危険

    オフィスビルの場合は出退社時と仕事中の時間と
    昼休みなどでは地震に対する対応が違ってくる。
    出退社時はただでさえ混雑する。
    この時間に震度7以上の地震が発生したら パニックになることは確実だ。
    このパニックに巻き込まれない事が第一。
    柱の並ぶ壁際に寄り、揺れと騒ぎが静まるのを待つ。
    揺れが終わっても慌てて外へ飛び出さない事。
    割れた窓ガラスの破片や落下物が 路上に落ちてきて危険だからだ。
    建物が倒壊しなかったら保護するもので頭を覆い、
    なるべく道の中央を歩くと危険が少ない。
    勤務時間帯の場合はロッカーなどの倒壊物がない 柱に囲まれた場所の机の下などに潜り込み
    揺れが静まるのを待つ。
    頭の保護、火の始末を忘れない。
    慌てて飛び出さない。
    これらのことはどんな時間帯でも同じだ。
    また、自分が勤めている会社が入居しているビルが 何年に建てられたかを知る事も必要だ。
    昭和56年以前の建築物、70年以前の窓枠、
    全面ガラス張りのビルで壁の少ない建物は 危険要素が大きい。

  • マンションで地震にあったら

    ○まず火の始末 座布団等で頭部を保護し、柱の多い場所の頑丈なテーブルの下に潜る
    ○玄関、つまり脱出路は一つ 窓から脱出する為の独自の方法を考える

    火を始末し、脱出路の確保のために扉を開ける事。
    家具が倒れてこない柱の多い場所に置かれた頑丈なテーブルの下に 頭部を保護する為の座布団等を被って潜り込む事などは 木造家屋の場合と同じ。
    マンションには玄関と非常口、非常階段などの 数ケ所しか脱出路がない。
    住民全員が玄関などに向かって逃げ出したら大パニックになることは 間違いない。各家庭の場合はもっと厳しい状況だ。
    外への出口、玄関は一つしかない。
    つまり脱出路は一つしかなく倒壊などで玄関の扉が開かなくなったら 閉じ込められる結果になるわけだ。
    独自の避難路をどう確保するか、マンションの作りに応じて各自が研究するしかない。
    例えば、二階以上に住む住人の場合は、縄梯子などを用意して 窓から脱出するなどの方法を考えるべきだろう。
    昭和56年以降に建てられた建物は耐震設計が強化されている。
    慌てて外へ飛び出して割れたガラスなどの落下物でケガをするより 地震がおさまるまで屋内にいた方が安全だ。

  • 木造の家で地震にあったら

    ○まず火の始末 速やかにガスの元栓を閉め、ブレーカーのスイッチを切る
    ○座布団・布団等で体や頭を保護 トイレなど家具の少ない柱の多い場所にうずくまる

    地震にあった時間帯によって対処が違ってくる。
    食事時なら火の始末が一番だ。
    ガス器具を使っていたら元栓。
    電気器具ならブレーカーのスイッチをオフにする。
    冬場でストーブを使っていたら速やかに消す。
    阪神大震災のように直下型で一挙に揺れが来た場合は 身を守る事が最優先だ。
    たんす等の大きな家具が倒れてこない柱に囲まれた場所に、
    頭部を保護する為の座布団等を被ってうずくまることだ。
    丈夫なテーブルやベッドの下などに潜り込む事も悪くはないが 家具の配置を考えないとテーブル類もろとも潰されかねない。
    置いてあるものが少ない、柱の多い狭い部屋… 例えばトイレ等は比較的安全だが、
    この場合は脱出口を確保する為に必ずドアを開けておくべきだろう。
    瓦屋根の場合、屋根が重く居住スペースの空間が多い構造なので ほとんどが屋根に押し潰される形で横倒しに倒壊する。
    揺れの方向を確認して、どこに隙間ができるか咄嗟に判断すべきだ。



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